「忘却の恵み」創世記 41章37〜57節

2017312日 礼拝 岡田順一牧師

 

「ヨセフは長男をマナセ(忘れさせる)と名付けて言った。『神が、わたしの苦労と父の家のことをすべて忘れさせてくださった。』」(創世記41:51

 

①忘却の恵み。

ヨセフはエジプト王によって総理大臣に任命され、結婚も出来、子供も与えられました。その与えられた長男にヨセフはマナセ「忘れさせる」という意味の名を付けました。それはヨセフが神による忘却の恵みを心から感謝していたからです。

 

②苦労を忘れる恵み。

「わたしの苦労」とは、兄たちから受けた仕打ち、それによる苦しみ、恨み、悩み。エジプトに来てからの偽証による投獄、恩を忘れられたこと。それらのヨセフの苦労を神は忘れさせてくださったと、彼はその恵みを告白しました。

 

③失ったものを忘れる恵み。

「父の家のことをすべて忘れさせてくださった」「父の家」とはヨセフが兄たちによって失ったものです。他者から受けた仕打ちを忘れることが難しいのは失ったものの大きさのゆえです。しかし神は失ったもの以上を与えるお方です。ヨセフはそれを知った時、忘却の恵みにあずかりました。